ざっくり分かるファイナンス


ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務 (光文社新書)
ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務 (光文社新書) [ 石野雄一 ]


第1章 会計とファイナンスはどう違う?
第2章 ファイナンス、基本のキ
第3章 明日の1万円より今日の1万円―お金の時間価値
第4章 会社の値段
第5章 投資の判断基準
第6章 お金の借り方・返し方


「さっくり」って言葉に、多少は理解ることに期待して購入。
この著者がゴーンさんの下で3年間日産自動車(財務部)いたと、
「社長失格」の著者である板倉雄一郎氏の事務所のパートナーとして仕事していることで、
お会いしたことなど一度もないのに勝手に親近感をもってしまった。



印象に残った内容は、
デットで調達するかエクイティで調達するかについて、
同じ利益を上げるならデットがあった方が税効果分だけキャッシュフローが多くなる。
投資としてはレバレッジが効き、税効果からキャッシュフローがよくなるなり、
安定した企業においてはある程度の負債があっても良いことになる。
「負債を減らす」のはいいことだと漠然と思っていたけれど、
そう単純な問題ではないということが印象に残った。



同様に、配当政策や自社株取得政策についても
企業価値(思惑で動く株価とは異なる)を数値で分りやすく
説明されている点が印象的だった。