日本銀行-デフレの番人


日本銀行デフレの番人 日経プレミアシリーズ
日本銀行-デフレの番人
なるほど、中央銀行が頑張るとデフレを解消できるように感じた。


他の先進国の金融政策と日銀の政策の 「成績」 をつけていることと、
インフレ目標政策を採用・実践している国のパフォーマンスの検証を行っている。


まず、インフレターゲットについては、ニュージーランド、オーストラリア、イングランドの事例を掲げ
その設定と対策および結果(実績)を述べている。
更に、FOMCの事例などは、ゼロ金利下でも適応できることがわかる。


また、日本銀行の総裁(過去の人々を含め)のとった行動と言動がどうだったか説明されている。
各総裁毎に日本国がデフレの状況であるいい訳(理由)が異なるのだが、それらいい訳も
他国での事例を持ち出すと日本銀行の説明が成り立たなくなる。即ち、適当ないい訳である。
白川総裁にいたっては、他国の中央銀行がとってきた政策を日本に適応させないための
いい訳の根拠が、米国を含めた他国のケースを引き合いに出しているのだが、それらデータすら
自分(白川総裁)にとって都合の良い断面を用いて説明されていることが理解できる。




即ち、著者は中央銀行としてインフレターゲットを設定し然るべく政策を実行したら、
物価安定の目途をつけられると述べている。
従い、今日本国がデフレに置かれているのは、日本銀行の無能な政策のせいだと。


「デフレの番人」とタイトルから皮肉っているわけだ!!