お金と幸福のおかしな関係


「お金で人は幸せになれるか」という問いを最近良く耳にするようになり、
それに対してよく聞く答えは
「幸せにはなれないかもしれないが、安心は得られる」と
現代人は、お金を儲ける方法についてもいろいろと学んできた。
だが、そのお金を、幸せになるためにうまく使えないでいるのも事実である。


一方、経済のもともとの存在意義と目的は人類の幸福であるのに、
現在の経済学はこの原点からまったく離れ、
もはやお金を稼ぐことが目的となってしまっている。



本書では、各国の収入と幸福の関係について比較結果が解説されています。
結果、
収入が一定の数値を超えるとそれ以上稼いでも幸福度はアップしないようです。
日本人の平均値はその閾値をはるかに越えています。


この結果から、これ以上稼いでも幸福度がアップしないし、
このことは多くの人が体感的に何となくわかっていることだと思います。
それでも何となく収入を増やそうとしてしまいます。
本書ではこれをトレッドミルと呼び、
トレッドミル上を走っても望む目的地にたどり着けないことの比喩として
今の生活が決して幸福にたどり着けないと言っています。



お金を増やすことによって幸福になれない根本的な理由は、
モノが不足している状況に、体が対応してしまっているためとも言えます。
そのため、モノが得られても新たにモノが欲しくなり、
いつまでたっても満たされない(幸福ではない)状態になります。


では何が幸福なのか、本書のような本を読んで理解を深めるのも一つです。



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 お金と幸福のおかしな関係
 

 


 お金と幸福のおかしな関係