国家の罠

国家の罠

国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて (新潮文庫)

検察官と宗男事件で起訴された元エリート外務省職員の
拘置所におけるやりとりと心理戦がたまりません。


真実はどんなことでも本人のみぞ知るわけで、
この宗男事件においても
ここに述べられていることが全て真実かどうか、それはわかりません。
しかし、佐藤氏の「国策捜査」との戦い方の妙味や、
タイミングを同じくして、起訴された人たちがなぜ
事実に反することも自供しないといけなくなるのかが
佐藤氏の言葉でわかりやすく述べられている。


外務省が、この人を売ることが国益侵害なのではと思わせるほど
この人の心理戦のうまさ、人並外れた記憶力のよさ、
戦術の確かさを強く感じました。
一読の価値ある書です。


それにしても、永田町や霞ヶ関の言葉は理解ができん。