売れる会社のすごい仕組み ~明日から使えるマーケティング戦略


GMSマーケティングの佐藤講師の新書
「ドリルを売るには穴を売れ」の続編で
売多真子が社長になり、イタリアンレストランのチェーン展開を目指し
ライバル店の出現をきっかけに、紆余曲折を経て一貫性のある戦略を導き、
会社の独自資源を考え、「顧客」に好かれる店になっていく。



ブルーオーシャン(無風地帯)で戦えれば最高なのですが、
一般的には、なかなかそうはいかない訳で、
そうなると自社の差別化軸を理解する必要がある。
差別化軸とは手軽軸・商品軸・密着軸※です。
ここまではマーケティングの本をみれば、
どのマーケティングの本からでも学べます。


一例ですが、自社の得意なそれぞれの軸で勝負するときに
一歩踏み込んで、気を付けなければならない点(ワナ)を教えてくれます。
本書で売多真子の競合は「本場シチリア」の味で勝負しているが、
本場の味を追求するあまり、顧客に無価値のものを押しつけることになる。
商品軸のワナは顧客不在の品質競争になることだそうです。
なるほど納得です。
こういことと、なかなか学習できない内容です。




こういった内容がストーリー展開の中に惜しげもなく織り込まれ、また
佐藤さん独自のマーケティング理論(BASiCS)を学ぶことができます。
グロービスのようなMBAの講義も重要ですが、
本書はそれを補ってあまりある充実した内容です。



※手軽軸・密着軸のワナは本を読んでみてください。

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