おいしいコーヒーの経済論


普段何気なく飲んでいるコーヒーについて
最近(特にシアトル系の珈琲ショップで)「フェアトレード」という言葉を
よく耳にするようになった。内容については詳しく知ることも知ろうともしていなかった。
しかし、その響きから


・生産者から適正な価格で豆を購入


していると認識していた。
だから、多少高くても「フェアトレードの珈琲」を購入したらよい。
って単純に考えていて、
何が、どのように、”良い”かなんて、考えてもいません。



そんな無知識の中で、
・コーヒー豆を作る人たちの暮らし
・コーヒー価格の構成
フェアトレードの仕組み
知ることでこれまで何気なく飲んでいた珈琲を
深く味わうことができるようになります。



著者は京都大学農学部の先生です。
歴史的な背景から現在までの農業問題について
10年以上にわたり何度も現地(キリマンジャロ)に足を運び、
取材し対策を行っている方のようです。


キリマンジャロ」「モカ」は生産量の多くが日本に輸入されており、
日本人において人気のある銘柄のようです。
これらの銘柄の味覚が日本人にあっているというのもあるのでしょうが、
単にそれだけではなく、メーカーの戦略(宣伝)でもあるようです。
「ブルーマウンテン」にいたっては、生産量の9割余りがを日本が買い占めている。
そのために価格が高騰している。


しかし、喫茶店で飲む一杯の珈琲の0.9%(450円のうち2円程度)しか
生産者の手に渡らず、輸入業者や焙煎など中間業者と小売店にそのほとんどが
渡っているようです。「フェアトレード」はこの問題を解決するための
一つの仕組みです。しかし、直近でも「フェアトレードの珈琲」は
取引量の数%にとどまっているようです。



こういった現状を知り、何か力になりたいと思う。
とりあえず「フェアトレードの珈琲」を意識することからはじめます。



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 おいしいコーヒーの経済論(「キリマンジャロの」苦い現実)
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