ダイバーシティ

ダイバーシティとは、
英語の"Diversity & Inclusion"を省略したもので、本来は"多様性の受容"を意味します。
車でテレビを見る際についている4本のアンテナをダイバーシティアンテナといい、
「最適なものを一つ選択する」ような意味かと思っていましたが、少し認識が違いました。


ここで意図しているのは、「外見上の違いや内面的な違いにかかわりなく、
すべての人が各自の持てる力をフルに発揮して組織に貢献できるような環境をつくる」ことです。
言い換えれば、
「世の中にはさまざまな人がいます。
人種、性別、年齢、身体障害の有無などの外的な違いだけでなく、
価値観、宗教、生き方、考え方、性格、態度、などの内面も皆違います。
『こうあるべし』と画一的な型にはまることを強要するのでなく、
各自の個性を活かし能力を発揮できるような組織をつくる。」
という考え方です。


本書は2本の読み物で構成されています。
1つめ、
『六つボタンのミナとカズの魔法使い』は、
ミナという少女が自分にはないものに対するコンプレックスを払拭するため
魔法使いカズに会いに行く旅に出て、自己成長をしていく物語です。
2つめ、
『ライオンと鼠』は、日本人教師がアメリカにおいて、
日本人とアメリカ人の文化人類学の講義を使って、
最近の日本の文化を日米と比較して説明する話しです。


読み物としてのおもしろさ、リアリティを通じて
文化論を展開している点は新鮮で、多くの人に、
特に高校生や大学生のような若い世代におすすめしたい。


ダイバーシティ

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